梅雨時期の引越しは、荷物が濡れたらどうしようと心配になりますよね。
ダンボールに入れているから大丈夫と思う方が多いですが、荷物が雨に濡れないような工夫をしておかないと後で大変なことになります。
しっかりと雨対策をしておかないと、荷物が濡れるだけでなく、濡れたままのダンボールからカビが生えて新居が汚れる原因にもなるため、荷造りには細心の注意が必要です。
通常より荷造りに手間がかかるため、梅雨時期の引越しを避けたがる方が多いですが、実は引越し料金が安くなるというメリットもあります。
そこで今回は、梅雨時期に引越しを行う場合のメリットとデメリット、荷造りを行う時の注意点などを紹介していきます。
梅雨ならではのメリット・デメリット
梅雨時期はだいたい5月中旬から7月まで続くとされています。
あえて梅雨時期の引越しは避けるべきと考える方が多いですが、梅雨時期だからこそ費用を安く抑えることができる、良い物件が見つかりやすいなどメリットもあります。
しかし、雨で荷物が濡れやすい、作業時間が遅れるなどデメリットもありますので、詳しく紹介していきます。
メリット
梅雨時期に引越しを行うメリットは2つあります。
①通常時期よりも引越し料金がお得
梅雨時期は1年の中でも比較的料金が安い傾向にあります。
理由は、入学や転勤シーズンと被っていないため、そして天気が不安定になりやすいためです。
荷物が濡れる可能性が高いうえ、気温も上がりやすいので汗をかきやすく、引越しのタイミングとしてはあまり人気がありません。
だからこそ、引越し業者側としては何とか依頼を受けようと、料金を安く設定していることが多いのです。
引越しの繁忙期と比較すると、料金に数万円差が出る場合もあります。
また、梅雨時期は、引越しする人が少ない傾向にあるので、業者とのスケジュール調整がしやすく希望日時での引越しが可能です。
②いい空き物件が見つかるかも!?
梅雨時期の物件は家賃を下げ始める傾向があります。
理由としては、繁忙期で埋まらなかった空き物件の入居者を確保しようとするためです。
物件数そのものは少ないですが、安い家賃で部屋が借りれるチャンスとも言えます。
また、カップルやファミリータイプの新築物件が増える時期なので、結婚後の新居を探すにはおすすめの時期です。
6月から8月は不動産業者も比較的落ち着いている時期なので、余裕を持って相談にのってくれます。
掘り出し物件や住みたいエリアの情報が入手しやすいので、出回っている物件こそ少ないですが、ゆっくり時間をかけて比較検討して物件探しができますよ。
デメリット
梅雨時期に引越しを行うデメリットは2つあります。
①荷物が濡れやすい
梅雨時期なので、雨で荷物が濡れやすくなります。
基本的に引越し業者は家財が濡れないよう撥水性の資材を使って梱包や運搬をしてくれますが、まったく濡れないわけではありません。
濡れた家財やダンボールを拭くという、通常の引越しにはない作業が増えることになるでしょう。
また、雨対策は業者ごとに対策方法が異なるので、見積時に確認しておく必要があります。
チェックしておくべきポイントは以下のとおりです。
・台風やゲリラ豪雨などの場合、延期できるのか。
・雨天の場合、キャンセル料はかかるのか。
・撥水性、耐水性のダンボールはあるのか。
・家具類はどこまで梱包してもらえるのか。
・家から搬出したダンボールはすぐにトラックに積み込んでくれるのか。
・雨天時の部屋の養生はどこまでしてくれるのか。
できるだけ荷物を濡らさないように、新居を汚さないようにするために、些細なことでも確認することが重要です。
②作業時間が遅れる可能性も・・・
雨の日は、交通渋滞が発生しやすくなるので作業時間に遅れが発生する場合があります。
特に大雨の場合はさらに遅れるケースがあるので、余裕を持ってスケジュールを組んでおくと良いでしょう。
また、引越しが午後の場合、作業開始時間が読みにくくなる傾向にあります。
理由としては、家財を濡らさないようにする、大型家電の運搬などにいつも以上に気を配るなど、作業により時間がかかるからです。
業者が午前中に別の引越しがあった場合、2時間以上遅れるケースもあるので、梅雨時期の引越しは午前便ですることをおすすめします。
荷造りする時に注意すること【梅雨バージョン】
梅雨時期の引越しは、通常の引越し時よりも荷造り時に注意が必要になります。
なぜなら、荷物が雨に濡れないように工夫して梱包する必要があるからです。
また、防水対策のためにさまざまなアイテムを事前に準備しておく必要もあります。
では、梅雨時期の荷造りで注意すべきことを紹介します。
水濡れを防ぐ工夫をする
ダンボールの内側にビニール袋を入れておくと、荷物の水濡れを防ぐことができます。
また、エアーキャップやビニールシート、ビニール袋など、防水対策に必要なアイテムを準備するのも効果的です。
ビニール袋は大中小さまざまなサイズを用意しておくと、荷造り時に慌てずにすみます。
衣類や本など、濡れたら困る荷物はビニール袋で梱包してから、ダンボールに収納するのがおすすめです。
布団類は圧縮袋に入れて梱包することで、サイズがコンパクトになるだけでなく、湿気対策にも効果的と言われています。
ソファなどの革製品は湿気に弱く濡れるとしみになりやすいので、可能な限り分解して、ビニールシートなのでしっかりカバーしましょう。
搬入後はすぐ開梱し乾燥させることが重要になります。
また、雨に濡れなくてもダンボールは湿気を吸ってしまい中身に影響を及ぼす場合があります。リモコンや電子レンジなどの家電製品はビニール袋に入れてからダンボールに収納しましょう。
ビニール袋やビニール傘はすぐにとりだせるよう保管しておくのがおすすめです。
ダンボールの処置
ダンボールは雨や湿気に弱いので、できるだけ濡らさないようにすることが重要です。
ガムテープの上に養生テープを張るなどして、ガムテープの隙間から雨に濡れるのを防ぎましょう。濡れたらすぐ拭くことが大切です。雨に濡れて強度が落ちると、ダンボールが破損し中身が散らばってしまい、再度梱包する手間が増えたり、荷物が破損してしまうリスクが高くなります。
だからといって、ダンボールを濡らさないようにとダンボールそのものをビニール袋などで包んだりすることはやめましょう。ビニール袋に包まれたダンボールは滑りやすく落としてしまう可能性があり、とても危険です。
また、重ねて運ぶことができないので時間もかかり、作業が大幅に遅れてしまう可能性もあります。
濡れるとリスクの高いダンボールとそうでないダンボールを分けて置いておくと、引越し当日の搬出作業がスムーズに進みます。
他にはダンボール梱包時に防カビ剤や乾燥剤を入れておき、カビの発生をおさえましょう。
防カビ剤や乾燥剤はホームセンターやドラッグストアで購入できるので、少し多めに用意してくと安心です。
家電対策
家具や家電は、引越し業者に雨の日の対応や梱包方法を聞いておきましょう。
基本的に業者は家財が濡れないように、撥水性の資材を使い梱包や搬出入をしてくれます。
できるだけ引越し業者に梱包してもらえるプランを利用し、丁寧に梱包してもらい防水対策を万全の状態にしましょう。
防水対策が不十分だと新居で機器が動作しなくなる恐れがあります。業者がどこまで雨対策をしてくれるのか、細かく確認しておくことが重要です。
また、電気プラグコードの部分はエアーキャップなどで重点的に梱包してからダンボールに収納しましょう。
パソコンなどの精密機器は中身のデータが失われてしまう恐れがあるので、事前にバックアップをとっておきます。
雑巾を多めに用意
引越し業者も搬出搬入の際、部屋の養生をしてくれますが、雨の日はどうしても床や荷物が濡れたり汚れたりしてしまいます。
雑巾やタオルを多めに用意しておき、玄関に敷いたり、荷物を拭いたりするときに使いましょう。
また、雨の日は荷物が濡れないよう急いで運び入れるので、事前にダンボールを置く場所に雑巾などを敷いておくのもおすすめです。
濡れたダンボールはそのままにせず、玄関先で必ず雑巾などで水気や汚れをふき取りましょう。
引越し後は早く開封する
荷物搬入後はすぐにダンボールを開封しましょう。
理由としては、ダンボールは水分や湿気を吸収しやすく、そのままにしておくと中身にカビが発生する場合があるからです。
また、ダンボールのほとんどが再生紙を使用しているので、濡れたままにしておくと中身が黄ばんだり傷んだり色あせたりします。すぐに使用しない荷物でも、必ず開梱してダンボールの中の湿気を逃がしましょう。
衣類や布団は湿気を含みやすいので、乾燥機や除湿器を利用し優先して湿気を逃がすことが重要です。
事前に新居に除湿器などを設置したり、クローゼットや押入れに除湿剤を置いたり、しっかりとしたカビ対策をしておきましょう。雨の日の引越しは通常の引越しよりも、荷物にダメージが生じてしまう可能性が高く、引越し完了後入念な確認が必要になります。
とくに、水に弱い家電製品は早急に故障の有無について確認しましょう。また、故障の有無については、必ず業者と一緒に確認するようにします。
万が一荷物の破損があった場合、引越し業者に過失があれば損害賠償が請求できますので、見積時にどこまで損失が補償されているか確認しておきましょう。
引越し業者がしてくれる対策は何?
引越し業者はよっぽどの悪天候でない限り、安全面を考慮した上で引越しをします。
引越し業者がしてくれる対策には以下のようなことがあります。
・家財が濡れないよう撥水性の資材を使い梱包
・必要に応じて人員を増員
・部屋や廊下の養生
可能な限り、荷物が濡れないように運搬してくれますが、大雨の日は安全面を配慮して大型の荷物の搬出搬入を延期するケースがあります。
また、荒天で安全が確保できない場合は、業者側より引越しの日程変更やキャンセルなどの相談があるケースもあります。
業者によって雨の対策方法は異なるので、必ず見積時にどこまで雨対策をしてくれるのか確認しておきましょう。
雨の日は通常よりも作業に手間や時間はかかりますが、料金を割り増しで請求されることは基本的にはありません。
まとめ
梅雨時期に引越しを行う場合のメリットとデメリット、荷造りを行う時の注意点などを紹介しました。
梅雨時期は荷物が濡れたり、作業時間が遅れるデメリットがありますが、料金が安い、希望日時での引越しが可能などのメリットもあります。
事前に引越し業者と雨での作業内容や、当日の作業が中断になった場合の対応も相談しておきましょう。引越し当日に雨が降ることを想定し、引越し業者に適切な対応をしてもらえるよう相談しておくのがポイントです。
梅雨時期の引越しは万全の準備をしてから臨みましょう。
荷造り中に出てくる悩みは他にもたくさんありますよね。その中でも多い悩みについてまとめてるので参考にして下さい。
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