荷造りの最中に、ゴキブリなどの虫を発見すると慌てて駆除しますが、もしも新居にまで持ち込んでしまったらどうしようと悩みますよね。
新居での入居前後に対策をしておくことで、害虫の発生リスクを大幅に軽減できるでしょう。
そこで今回は、「新居に害虫を持ち込む可能性について」「新旧居ですべき害虫対策について」詳しく紹介します。
退去時に虫が出た!新居に持ち込む可能性は?
旧居で出た害虫を新居に持ち込むのは避けたいですよね。
どれだけ対策をしていても「持ち込む可能性はゼロ」にはできないのが、害虫の怖いところです。
特に繁殖能力の高いゴキブリは、荷造りに必要なダンボールが大好きなので、いつどこで紛れ込んでもおかしくありません。
冷蔵庫のウラや下に巣を作っていて、そのまま新居に持ち込んでしまうというケースもよくあります。
また、害虫の中でも実害が大きいのが「服を食べる虫」です。
衣類害虫と呼ばれており、服の生地が薄くなっていたり穴が空いていたら、クローゼットや押入れ内で大量発生している可能性があります。
小さい衣類害虫は服の中に潜り込んでしまうので駆除するのが難しく、荷物と一緒に新居に連れていってしまうケースが極めて多いと言えます。
さらに、引越し作業中は窓やドアを開けっ放しにしているので、害虫たちが荷物や人について部屋へ侵入して住みついてしまう可能性があります。
では、新居に持ち込む可能性を最小限に抑えるにはどうしたら良いのでしょうか。
退去時にする対策
退去時に行う害虫対策として、4つ紹介します。
①荷造り後にくん煙剤を焚く
くん煙剤とは、いわゆるバルサンやアースレッドと呼ばれているものです。
煙を室内の隅々まで行き渡らせることができるので、ゴキブリなどに効果的と言われています。
荷造り後に焚くことで、旧居に住むゴキブリ等を退治することが出来るので、荷物にくっついて新居に持ち込む可能性を軽減できます。
②冷蔵庫のウラ等を掃除する
冷蔵庫のウラや下は、ゴキブリが巣を作っている可能性があります。
ゴキブリの卵にはくん煙剤が効かないので、見つけ次第潰してトイレに流しましょう。
③ハンガーボックスや衣装ケースなどを利用する
衣類は、可能な限りハンガーボックスや衣装ケースなどを利用し運搬するようにしましょう。
ダンボールは衣類害虫の住処になりやすいので、衣類をダンボールに入れてしまうと害虫被害に遭うリスクが高くなります。
衣装ケース等に入りきらない場合は、衣類をビニール袋等で包んでからダンボールに詰めましょう。
また、荷造りの段階で防虫剤を使用することで、万が一新居に虫が住み着いていても衣類の被害を防ぐことができます。
④引越し業者の害虫駆除サービスを利用する
トラックの荷台に荷物を積み込み、移動中にくん煙剤を焚き害虫を駆除してくれるサービスです。
旧居で発生していた害虫を新居に持ち込むのを最小限に抑えることができます。
ただし利用するうえで、いくつかの注意点があります。
くん煙剤は焚いてから効果が出るまで時間がかかるので、近距離での引越しでは利用できない場合があります。
業者ごとに対応できる距離が異なるので、見積時に確認しましょう。
また、パソコンなどの精密機器や観葉植物などは、くん煙剤を使用できないので害虫がついていても駆除することができません。
旧居から持っていく荷物には害虫が潜んでいたり、すでに卵を産みつけられている可能性があるので、害虫駆除サービスを利用するのがおすすめです。
入居前にする対策
入居前にする対策として、3つ紹介します。
①くん煙剤を使用し、部屋全体を防御しておく
使用するタイミングとしては、荷物を搬入する前がおすすめです。
害虫が逃げ込む家具家電がなく、精密機器や観葉植物など煙に弱いものがないので、部屋全体に煙を行き渡らせやすいというメリットがあります。
しかし、くん煙剤は害虫の卵には効果が発揮できないので注意が必要です。
害虫の卵が孵化するのはおよそ2週間前後と言われているので、くん煙剤を使用してからさらに2週間後にもう一度使用すると、より効果的と言えるでしょう。
②害虫の侵入経路を絶つ
くん煙剤を焚いた後は、害虫の侵入経路を塞ぎましょう。
害虫が侵入してくる経路は、おもに洗濯機や洗面所、キッチンなど、床と排水ホースの隙間などがあります。
少しでも隙間があいていると侵入してくるので、網戸など隙間なく閉じているか確認することが大切です。
次に気を付けたいのが部屋の通気口や換気口です。
建物の外に通じている通気口は完全に閉じることが出来ないので、フィルター等を貼って侵入を防ぐようにしましょう。
また、エアコンの室外機についているドレンホースはホース専用の防虫キャップを取り付けて侵入を防ぐことができます。
③侵入された時のために防虫駆除剤を仕掛けておく
どれだけ対策をしていても害虫に侵入される可能性はあります。
侵入された時のために、冷蔵庫の下、流し台の下、家具の裏側など、湿気やほこりが溜まりやすい場所に防虫駆除剤を設置しておきましょう。
何種類か違うタイプの駆除剤を置くと、より効果的です。
入居後にする対策
次に、入居後にすべき対策を紹介します。
どんなに入居前に対策をしていても、害虫はどこからともなく侵入してきます。
被害を最小限に抑えるためにすべき対策は3つあります。
①ダンボールはすぐに廃棄
引越しで使用したダンボールはすぐに廃棄しましょう。
表面上に汚れがなく綺麗な状態であったとしても、1度使用したダンボールは害虫の温床になっている恐れがあります。
すぐに廃棄できない場合は、害虫が発生しないように以下のポイントに注意して保管しましょう。
害虫が発生しないようにするポイントは4つです。
①ダンボールを濡らさないようにする
②暗く湿気の多い場所ではなく、明るく風通しの良い場所で保管する
③除湿剤や乾燥剤と一緒に保管する
④こまめに天日干しする
使用頻度が低い荷物等はそのままダンボールに入れて保管している方も多いですが、できるだけ衣装ケースなどに移してダンボールはすぐに廃棄しましょう。
②定期的な部屋の掃除
部屋はこまめに掃除して、清潔にしておきましょう。
ゴキブリやダニは髪の毛やほこりなどを好んで食べるので、可能であれば掃除機やコロコロ等を使用し害虫のエサとなるものを除去しましょう。
部屋をきれいな状態で維持しておくことは、防虫対策の基本です。
また、適度な換気もおすすめです。
湿気が多い場所には虫が寄り付きやすいので、適度に空気の入れ替えを行いましょう。
定期的な掃除と換気で、害虫が暮らしにくい環境を整えましょう。
本格的な対策は専門業者に依頼!
徹底的に駆除したい場合は、専門業者に依頼しましょう。
市販の駆除剤では、一時的に緩和されても根本的な解決にはならず、継続的に使用しないと効き目はありません。
専門業者の徹底した方法で駆除するのが一番効果的と言えます。
また、業者によっては害虫の駆除だけでなく、予防もしてくれる場合がありますので、見積時に確認してみるのも良いでしょう。
ダンボールが虫の住処ってホント?
荷造り用のダンボールは新品を使った方が良いと言われています。
理由は、使用済みのダンボールは害虫の住処になっている可能性があるからです。
では、なぜダンボールに虫が住み着くのでしょうか。
詳しく紹介していきます。
ダンボールに虫がいる理由
なぜダンボールに虫がいるのか、理由はダンボールの構造と利点にあります。
ダンボールの構造は害虫が卵を産みつけるのにちょうど良いと言われており、利点である高温性や高湿性は、害虫にとって嬉しい繁殖環境と言われています。
さらに濡れたダンボールから発生したカビや粘着剤は、害虫の餌になるとも言われています。
そこにはどんな虫がいるの?
実際ダンボールにはどんな虫がいるのでしょうか。
特に注意すべき虫を3種類紹介していきます。
①ゴキブリ
特にダンボールが好きなゴキブリは、中の空洞部分に卵を産みつけ一瞬で大量に湧く危険性が高い害虫です。
ゴキブリはなんでも食べるので、ほこりやダニ、さらにダンボールに使われている粘着剤などもエサにしてしまいます。
また、スーパー等で手に入れた中古のダンボールにはすでに潜んでいる可能性があります。
新品のダンボールを使う、引越し後ダンボールはすぐに廃棄するなど対処して、リスクを排除するようにしましょう。
②ダニ
使用済みのダンボールは、表面上は綺麗でもダニの温床になっている恐れがあります。
配送の最中にダニが付着していたり、卵を産みつけている可能性があるからです。
とくにクローゼットや押入れなど通気性の悪いところでダンボールを保管しているとダニが大量に発生する恐れがあります。
ダニが発生すると喘息やアレルギーを引き起こしたり、ゴキブリを呼び寄せる原因にもなります。
1番簡単な対策は、ダニが発生したダンボールを廃棄することです。
すぐに処分できない場合は、60度以上のアイロンをかけ死滅させ、掃除機を掛けて死骸を念入りに吸い取りましょう。
③シロアリ
家の木材を食べる印象が強いシロアリですが、実はダンボールもエサにします。
シロアリは自分で駆除することも出来ますが、数が多く根絶させるのは難しいと言えるでしょう。
使用済みのダンボールを庭やベランダ等に放置しておくと、シロアリを呼び寄せてしまいます。
徹底駆除を行う場合は、シロアリ駆除業者に依頼しましょう。
まとめ
今回は、新居に害虫を持ち込む可能性についてと新旧居ですべき害虫対策について紹介しました。
新居に害虫を持ち込む可能性は決してゼロにすることはできず、入居後もしっかり防虫対策をしなければいけません。
引越しで使用したダンボールはすぐに廃棄することで、害虫の発生リスクを抑えることができます。
旧居での害虫を新居に持ち込まないためには、引越し業者の害虫駆除サービスを利用して、最小限に抑えることがおすすめです。
荷造り中に出てくる悩みは他にもたくさんありますよね。その中でも多い悩みについてまとめてるので参考にして下さい。